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「GT-Rマガジン 2008.1月号」紹介 [GT-R]

GT-RマガジンというニッサンスカイラインGT-Rばかり取り上げている雑誌があります。
これまでずっとGT-Rが売っていない状況でよくも生き残れたと思いますが、新型GT-Rが発売されたことで体裁が整ったのでしょうか。

この雑誌の2008.1月号が売っていたので見てみましたが、こだわりの本です。GT-Rのメカ解説が秀逸です。メカが好きな人にはたまらない本でしょう。

すこし紹介してみます。

まずカルロスゴーン社長がGT-Rでニュルブルクリンクを疾走する写真などが出てきます。
この雑誌の写真のクオリティは高いです。きれいな写真ばかりです。写真がきれいな雑誌はたまにありますが、この雑誌のカメラマンは間違いなくすばらしいです。どれもこれもきれいです。
しかし文章は少し暑苦しく、そして汗臭いですが興奮はよく伝わってきます。

なお、この本は現時点ではもっともまともなGT-Rのメカニズムの解説がしてあります。パワーが480PS(そもそも馬力表示は時代遅れです。353KWと書くべき)とかどうでもいいスペックの解説など見たくありません。そんなものはニッサンのWEBを見れば書いてあります。
きれいな写真に詳しい解説がついており、読み応えがあります。オススメ

エンジンはVR38DETTですが、VVEL未装備だそうです。信頼性か?パワーの面での選択か?あとクローズドデッキだそうですが、当然ですね。ピストンもクーリングチャンネル付き、シリンダーもプラズマコーティングライナーという構造でライナーレスです。ボアアップはまったくできそうにない構造ですね。そういうことをする車ではなくなったのでしょう。

給排気はシンメトリカルな配置になっています。縦置きV6としては理想的な配置ですね。インタークーラーも左右に分割されています。エキマニとタービンが一体化しているのは驚きです。すごい構造だ。エミッション対策?パワー対策?軽量化?おそらく全て。ただここはステンレスかインコネルでもう少し軽量化できるかも。
マフラーと排気管もチタンで作ってもっと軽くできそう。Vスペックではそうなるか。

二次エアポンプも付いています。エミッション対策からは当然の装備でしょうが、「スーパーカーの誇り」と書いてありました。確かにそうかも。

オイルパンはマグネシウム製だそうです。まあ当然でしょう。オイルも燃料も連続1.8Gに耐えられるそうですが、そこまでするならドライサンプにしたらよかったのに。もっとエンジン位置を下げられたでしょう。・

トランスミッションはツインクラッチ式のDCTというものですが、ギアの見た目は縦置きのMTそのものです。シンクロからシフトフォークまで同じ見た目です。リヤは機械式1.5WAYのLSDです。おそらくここには電子制御はないのでしょうが、極限までパフォーマンスを追求した車両が機械式になるというのが印象的です。

ブレーキはフローティングのドリルドローターです。フローティングは当然として、「ドリルドはクラックが入らないか?」というコメントがR32GT-Rの登場時を彷彿とさせます。これを見たときに大丈夫なんじゃないですか?あのときとは状況が違うと思いますが、と個人的には思いました。(もちろん根拠はありません。)

フロントとリヤのサブフレームはすさまじい。剛性の権化のような構造です。トランスアクスルなのでリヤのサブフレームも激しい形です。見るからに重そう・・・。ただここは軽量化するべき場所ではないでしょうね。運動性能のかなめでしょう。コストがかけられるならここはCFRPにすれば軽くなるか。

ボディもすごい構造です。やや写真が小さくてよく見えないので評価が難しいですが、専用構造のオンパレードです。(というか全部専用かも)フロントストラットタワーもすごい強力らしいです。
カーボンのアンダーカバーは高そうです。破損したりしたらとんでもない値段になりそうですね。知りたくありません。

室内にはあまり興味はないのですが、MFD(ディスプレイ)は面白いです。
これは下手なロガー並みの機能ですね。アクセル開度、ブースト圧や水温などの表示は当然として、前後左右G、ステアリング位置の経時的な表示などまるでレーシングカーです。



ここまでながながと書いてきましたが、R35 GT-Rの構造を知るにはよい本です。後半はR32やR34などのこれまでのGT-Rの記事ですが、私は興味がないので全て省略します。

しかし見れば見るほど凝った構造です。これで800万円は激安でしょう。1000万円でも安い。これはポルシェがビビると思います。ニッサンがボルシェを震え上がらせるのは痛快ですね。

アマゾンです。


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