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富士登山2回目 その2 [富士山登山]

富士宮から登り、頂上まで4時間弱で到着しました。その後お鉢めぐりをしてから下山しました。
お鉢めぐりは大体2時間くらいだと聞いていましたが、今回は天気もよく1時間少しで回れました。ただし、他に人がほとんどいなかったため寂しい感じは否めませんでしたね。


天気は快晴ですばらしい景色を堪能しました。雲海の上に出ており、天上界のようです。さらに雲の動きが非常に速く、たまに海も見えるのですがそれもきれいです。

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上空を旅客機が通過していきましたが、信じられないくらい近くです。標高3700m(13000ft弱)は旅客機の巡航高度の1/3くらいの高度です。さらに巡航中ではなく昇降中なのでもっと近いでしょう。本当にありえないくらいの近さですので、富士山に登っているときに飛行機が通ったら見てみてください。

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それからどこかのヘリが飛んでいました。明らかに山頂より上を飛んでいましたが、あの高度を飛べるヘリは少ないような気がします。ユーロコプターのAS350B3などは余裕(エベレストに着地した記録を持つ)ですが、ヘリ自体はあがれても乗員が低酸素症にかかりそうです。酸素マスクはあるのだろうかと余計な心配をしてしまいました。
なおロビンソンR22の上昇限度(必ずしも性能的上限ではありません。耐空性としての上限)は14000ftです。一応富士山頂まで登れることになりますが、定義がDensityAltitudeなのでそのまま受け取ることは出来ません。
また当然ですがこの高度ではホバリングなどまず出来ません。そのため性能的に山頂に着陸などは難しそうです。(そんなことをしようとする人はいないでしょうが)



今回は前回できなかったお鉢めぐりをしてみました。

富士宮口から登ると、すぐ左手に剣が峰があります。ただし、すぐ左にあるのは確かですがその間に「馬の背」という急坂があります。これがきつい。標高が3700mありますので、平地ではなんでもないようなことでもつらいです・・。
そのため例によってゆっくりのぼり、測候所跡の石碑で記念撮影をしてみました。また展望台?があり登れます。そんなものに登らなくても十分景色はキレイですので存在価値は微妙ですが、いちおう展望台になっています。

正面やや左に見えているのが馬の背と剣が峰です。中央の水溜りは池らしいです。
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記念にお鉢めぐり(時計回り)を続けましたが、非常に風が強かったです。風が吹いており、もちろん寒い(5度くらい)のですが防寒は十分でしたし歩いている間は寒くありません。それより風自体に恐怖を感じました。測候所から時計回りに45度くらいは火口や外側に飛ばされそうな感じがしました。実際には体を持っていかれるほど強い風が吹いていたわけではありませんが、帽子は簡単に脱げるくらいの風です。
風がもっと強かったらどうしようもないでしょう。実際に吹き飛ばされる事故が起こったことがあると読みましたが、そうなったらどうしようもないと思います。危険な時にお鉢めぐりをすること自体が悪いわけですから自分の責任ですが、十分ありうる話だと感じました。



お鉢をめぐっている途中にはほとんど人がおらず寂しく、少し怖い幹事でしたが特に問題なく一周しました。高度は極端に高いのですが、高度差があまりないため、ゆっくり回ればそれほどしんどくはありませんでした。

富士宮口頂上の山小屋は営業しておらず、営業しているのは河口湖口の東京屋だけだったのでそこでカレーライスを食べました。そのへんのおばさんから「おいしそうやねえ」などとコメントをもらいながら食べました。1200円もしますが、例によってレトルトの味です。でも水がコップ1杯付いてくるのでありがたいです。(山頂ではそれだけのことでもうれしいサービスなのです)

1200円のカレーです・・。
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しかし、食べている人は少数派で、座敷ではぐったり倒れこんでいる人が多かったです。忙しいときなら追い出されるのは間違いないですが、すいているので目をつぶっているのでしょう。頂上だけの話ではなく、富士山では道端で昼寝(なのか倒れているのか)をしている人が多いです。はっきり言って街中ならば「行き倒れ」としかおもえない雰囲気で寝ているので、声をかけるべきかどうか迷う感じのこともあります。

お鉢めぐりも1時間くらいで終わり、御殿場口から下山しました。富士宮は登山道と下山道が兼用なので、同じところから降りるのも芸がないと思ったからです。しかし御殿場口の足場もひどいものでした。頂上直下は岩と砂礫が半々ですが、うんざりですね。砂走りに入れば快適らしいですが、今回はその上で富士宮口に戻りました。

ネットなどではたまに書いてありますが、八合目で御殿場口と富士宮口は接続しています。ちなみに、御殿場口側にも富士宮口側にもまったく標識はありませんので知らなければ絶対に気づきません。ネットでたまに書いてありますが、富士宮口側の山小屋で聞いてもしらけて教えてくれないとか、いろいろ話は聞きます。客が流れるのがいやなのでしょうか。
なお、富士宮口側(池田館のトイレの右側を通って道に出る)には立ち入り禁止と書いてあるそう(今回はその看板はなし)ですが、そのルートが危険ということはなさそうです。落石注意とひたすら書いてありますが、富士山は常に落石の危険はありますからいまさらです。ちなみに接続道の全長は500mくらいで、あまり高度差もありませんのでラクな道です。(このルートは山と高原地図の富士山版にははっきり記載してあります。)

これは御殿場口側の連絡道の入り口です。看板は一切ありません。環境庁?の避難小屋から数十メートル下がったところにあります。
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途中に沢を横切ることになり、落石の危険が大きいのかこういう看板があります。
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くだりは岩をよじ登ることの反対のこと(よじ降りる?)を強いられ、体力的にしんどいです。富士宮のくだりに関しては、ストックまたは金剛杖は必須だと感じました。ただし、河口湖口のように延々と数時間同じ景色で同じ運動を強いられるのよりは精神的にラクです。しかも河口湖口は下山道は最後にトドメの登りがあり、あれは相当ぐったりします。富士宮は下山道(登山道と同じですが・・・)は最後までくだりで、さらに最後の数百メートルは楽ですので精神的にはよっぽとマシです。
今回は2時間くらいで降りられました。ただ、富士宮口は相当上からでも駐車場が見えます。「あんなに近くに見えているのにぜんぜん近づかん」という印象はあるので、これから登る人は覚悟したほうがいいかも。(それでも河口湖口よりはよっぽどいいです)



今年二度富士山に登って思いましたが、やはり情報収集は大事です。
時期、登山口の選択、スケジュール、道具の揃え方、登り方のコツ、体の準備など、自分で登ってみるとWebに書いてあることがいちいち実感できます。いろいろページはあるので、読みまくって勉強することをお勧めします。それが安全で楽しい富士登山に結びつくと感じます。
今シーズンはほぼ終了しましたが、今年富士山では少なくとも4人は死亡しているそうです。体調不良くらいの人なら無数でしょう。ケガも多数だと思います。富士山は上級者でなければ登れない山とは思いませんが、それでも日本一高い山であることには違いがありません。万一に備えて十分に準備をするのをお勧めします。
富士山に登っていると、そんな格好や装備で大丈夫かと思わずにいられない人がたまにいます。山は自己責任ですので、それで凍死してもケガしても自分の責任ですが、人に迷惑をかけるのは良くないことです。もちろん不可抗力はありますが、避けられる危険は避けるのが大人の配慮でしょう・・。


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