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第1級海上特殊無線技士(一海特)受験 [無線資格]

これまで無線の免許を色々取ってきましたが、今回もチャレンジしてみました。今回は第1級海上特殊無線技士です。通称は「一海特」です。

ついでに3級海上特殊無線技士と、レーダー級特殊無線技士も受験してみました。もう少しで特殊無線技士を全制覇できますが、まあ趣味ですね。しかも、結構受験にもお金がかかるので、それなりにムダに高価な趣味かもしれません。

例によってこれから受験する人向けに、感想というかアドバイスを書いてみます。

なお一海特は海上特殊無線技士の中では一応最高の資格です。国際通信が可能というところが他と違い、英語の試験が課されます。

詳しくは後述しますが、人によっては英語の試験が最も問題となるかもしれません。

このあたりのことは、やはりWikipediaが詳しいですので掲載しておきます。

Wikipedia - 海上特殊無線技士
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E4%B8%8A%E7%89%B9%E6%AE%8A%E7%84%A1%E7%B7%9A%E6%8A%80%E5%A3%AB




1海特を受験すると決めてからは、いつも通り勉強をしました。
科目は4つ(5つ?)です。
「法規」「無線工学」「英会話」「電気通信術:受話」「電気通信術:送話」

なお、教科書は情報通信振興会から発行されています。すべて買う必要はないと思いますが、あると便利なものもあります。 
http://www.dsk.or.jp/shop/index.html

一つ一つ解説してみます。

「法規」
これは過去問につきます。例によってインターネットから過去問を5年間分ほどダウンロードして、何回も繰り返して解けば、条件反射的に解けるようになってきます。
上記の教科書は、あってもよいと思いますが必須とは思いません。私は問題と教科書を往復するように見ると覚えやすいので買いましたが、どちらでもよいでしょう。

「無線工学」
これも過去問勝負でしょう。一陸特とは比較にならないくらい簡単ですが、レーダーの問題は特殊なのでそのあたりを重点に覚えればよいと思います。これも問題を5年分ほどやればよいと思います。
なお、教科書はGMDSSやSARTなどの海上に特有(当たり前?)のことの勉強のために、あってもよいと思いますが、合格には必須とは全く思いません。

「英会話」
これはある意味鬼門です。英会話としては初歩と思います。たとえば、CNNが十分聞き取れる程度の英語力があれば、全く問題ありません。ただし、当たり前ですが特殊な単語が出てきますので、それに慣れておく必要はあります。
英語の教科書は買ったほうが良いです。単語に慣れておく必要があり、単語が網羅されているので一通り目を通しておくとよいでしょう。単語が分からないと、意味が通じにくくなるようなときがあります。Pilot(日本語のパイロットじゃないです)、Draught, Quarantine、Berth、Starboard sideなどの特殊な海事用語が出てきますので、それには慣れておくことが必要と思います。
わたしは過去問と教科書で英単語に慣れただけで、聞き取り自体の練習はまったくしませんでした。


「電気通信術:受話」
これらはフォネティックコードを使用する技能のテストです。
まず、フォネティックコードというのはこちら。
Wikipedia - NATOフォネティックコード
http://ja.wikipedia.org/wiki/NATO%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%8D%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89

要するに、間違わないように「NATO」をNovember, Alfa, Tango, Oscarと表記するやり方です。それだけといえばそれだけです。これは覚えて、ひたすら慣れるだけです。
わたしはヘリの免許の時に慣れていたので練習はしませんでした。たしかに、音質の悪い航空機の無線では、実際にこれを使用して会話していました。間違いにくいです。


「電気通信術:送話」
これも、ランダムにかかれたアルファベットをフォネティックコードに変換して読むだけです。これも私はちょっとだけ練習しただけでした。




実際の試験は、「受話」「英会話」「法規・工学」「送話」の順番で行われました。

要するに最初の二つはラジカセでCDに入っている問題文が放送されますので、それを聞いて解答します。

「受話」
かなり速いです。100文字を書き取っていくだけですが、書き直しは不可能なほどのスピードで続きます。筆記用具の予備も準備しておいたほうが良いと思います。わたしは鉛筆を3本ほど並べて受けました。
なお5文字ごとに読まれますので、わからなければ空白にしておき、次の5文字からやり直せばよいです。間違いは3点減点ですが、空白は1点減点のみです。ただし実際にはそう冷静にはいかないと思いますので、全部わかるか全然わからないかのどちらかでしょうね。
練習はどのようにすればよいのかはわかりませんが、練習用のCDなども発売されています。


「英会話」
これについては詳しく書きます。5問出題され、4択で正解を一つ選択します。解答の選択肢は手元の紙に印刷されて渡されます。
CDで問題文が読まれます。3回読まれますが、2回目まではややゆっくりです。3回目は普通の会話のスピードで読まれます。発音はネイティブのきれいな発音で非常に聞き取りやすいと思いました。解答時間は1分ですが、十分だと思います。

英会話を解くコツは、解答の選択肢から問題文を想像することです。たとえば下記の例を挙げます。

1. I require a helicopter to carry an injured person.
2. I require a doctor for medical treatment.
3. I require a pilot to guide us to the berth.
4. I require a powerful ship to tow us.

まずこの回答なら、どれだとしても何か問題が起こったことは明らかです。1と2なら誰かがケガをしたことは明白でしょう。3なら、船長が不案内か、難しい港ということでしょう。4はエンジントラブルなどが想定されます。
このあたりまで想像して聞くと、かなりわかりやすくなります。人間は想定していることは聞き取りやすいように作られていますので。
最初の説明の間に、必死に全部読んでおくことを勧めます。解答の時間も、次の問題を読んでおくことを勧めます。英会話はじっくり考えてなんとかなるような種類の問題とは違います。わからなければ適当に選択して次に備えるのをすすめます。
練習は普通に英語の勉強をするしかないでしょうが、上記のように特殊な海事用語はきちんと押さえておく必要はあります。

「法規」「工学」
これは省略します。単なる筆記試験という感じです。

「送話」
必ず練習しておきましょう。そのあたりの英語の文章を片っ端からフォネティックコードに変換して読む練習をしておけばよいと思います。わたしはアルファベットをランダムに出力して、それを読んで練習しました。単なる慣れです。



上記のような感じで練習しました。きちんと準備はしないといけませんが、準備さえしていれば問題ない試験だと思います。
これで特殊無線技士はほとんど全部受けましたが、一陸特の難易度がダントツというのはたしかにその通りと感じました。




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