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衛星携帯電話 [その他]

最近は暑いですが、休みの日にはセローで林道に行っています。山は標高が高いので涼しいはずなのですが、林道を走るときは運動量が多いので全然涼しくはないですね。

林道は人里離れたところにあることも多く、携帯がつながらないこともあります。携帯は何かあった時の命綱といって過言ではない状況であり、通常の携帯電話が使えない場所で電話をするとしたら、衛星を使用した携帯(以下:衛星携帯)しかありません。

衛星携帯はかなり特殊なものですが、個人で維持するのも一応可能です。今回はそのあたりを書いてみます。



わたしはいつも田舎で生活しているので、DocomoのLTE(Xi)のサービスが始まったのも最近のことです。東京などではFOMAが輻湊しているのかもしれませんが、当地ではそんなことはありません。しかしど田舎では、電波の良し悪しは結構クリティカルです。

ソフトバンクが「つながりやすさ」をCMなどでアピールしていましたが、それは都会の話でしょう。ど田舎で家もないようなところをオフロードバイクで爆走する場合、転倒してケガなどをした場合携帯が生命線になる可能性があります。

そういう状況で使うとしたらDocomoかau以外はあり得ません。ソフトバンクにするなど考えたこともありません。そういう超山奥にアンテナを立てるというのは、ビジネス的には間違っています。その意味でつながらないのが当たり前ではあるのですが、特にauは妙に電波がしっかりしている印象があります。auは基地局の電力が高いというのも聞いたことがありますが、本当かどうかは知りません。

そういうわけで、現在のところ山奥対策でauのメイン携帯とDocomoのサブのスマホ(データ通信のみ、通話は050 Plus)を2台持ちにしています。これなら結構な山奥でも、どちらかでなんとか通話できることが多いです。



しかし、セローで山奥の林道に遠征するとDocomoでもauでもダメなときがあります。その時の連絡手段としては、「アマチュア無線」などがもしかしたら使えるかもしれません。ただ「携帯での通話」にこだわるならば、サービスエリアという概念のない衛星携帯しか選択肢はないでしょう。

衛星携帯システムにもいろいろなものがあります。

ひとつはDocomo(など)のインマルサット
「I sat phone pro」
http://www.docomo.biz/html/service/isatphonepro/

もう一つはソフトバンクのスラーヤ
「Thuraya」
http://mb.softbank.jp/mb/service/satellite_phone/

最後はKDDIのイリジウム
「Iridium」
http://www.kddi.com/business/iridium/keitai/index.html



スラーヤとインマルサットは静止衛星を介してのサービスです。そのため通話時に遅延が出ますが、そんなことが問題になるような状況で使うようなものでもないでしょう。それよりも衛星の距離が遠いことにより電池の消費が激しいということが、より問題になるかもしれません。

イリジウムは低軌道衛星ですので、遅延はほとんどありません。そのかわり、低軌道であるがゆえに衛星の相対位置が常に変動します。そのため衛星の数をそろえる必要があることと、衛星間の通信が必要になります。要するに複雑な制御が必要ということです。静止衛星みたいに、Up-linkとDown-linkだけでよいということにはなりません。
ちなみに、ディスカバリーチャンネルに「ベーリング海の一攫千金」という番組があります。漁船のカニ漁に密着するという番組ですが、イリジウムでの通話シーンがよく出てきます。遠洋の漁船というのは、もっとも衛星電話に向いたアプリケーションの一つかもしれません。

各システムの概要についてはWikipediaをどうぞ

衛星携帯電話
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%9B%E6%98%9F%E9%9B%BB%E8%A9%B1

インマルサット
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B5%E3%83%83%E3%83%88

スラーヤ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%A4

イリジウム
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%9B%E6%98%9F%E9%9B%BB%E8%A9%B1



以前に本気でどれかを買おうと考えた時期もありました。

価格的にはイリジウムがダントツで高いです。まあ、衛星の数が多いので当たり前かもしれません。また、イリジウムは低軌道(静止衛星でないという意味です)ですので、ハンドオーバーが当然必須となります。イリジウムは衛星間での通信機能もあり、その意味でも災害にも強いシステムです。

ほかのシステムも、端末の値段は相当高価ですが、全く手が出ないというような価格ではありません。月額料金も高いですが、めちゃくちゃ高いというわけでもないです。

たとえば、イリジウム(KDDI)の場合
端末が25万円、固定維持費が年6万円だそうです。
http://www.kddi.com/business/iridium/service/index.html

地震の時などには、非常に役に立つのかもしれませんが、個人での維持は微妙な値段ですね。とくに端末が高すぎますね。
ただし、絶対出せないようなとてつもない値段というわけでもないです。(普通はこの値段を払わないとおもいますが、そもそも用途が普通ではないので、そのあたりは微妙でしょう。)




いろいろ衛星携帯を調べてみて思いましたが、それでも高すぎです。日常的に使うとか、海外(のど田舎)に行くときに使うということがあるなら、まあ許容範囲かもしれません。

それよりも、電波の感度とバッテリーの持ちだけを重視した(地上の)携帯を作ってほしいですね。機能はメールだけでよいと思いますが、外部アンテナの接続が可能で、大容量のバッテリーも装備してほしいです。あとは、可能なら手回し式の発電機能ですね。

そんな特殊な携帯の需要がたくさんあるとは思いませんが、それでも登山などでの需要はそれなりにあると思います。スマホとは180度方向の違う商品ではありますが、技術的な難易度は高くないと思うので、どこかのメーカーが作ってくれないですかね。少なくとも私は買います。
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