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リーフ (40kwh) 長時間試乗 [クルマ関係]

GT-Rの点検の代車に、リーフを希望したところOKがでましたので、自宅にリーフで帰ってきました。
e+を試乗したあとで、40kwhバージョンというのは順番が前後しているかもしれませんが、今回乗った時間は単なる試乗というレベルではないので、普通に乗って感じたことを書いていこうと思います。

今回借りた車両はこちら。白と青です。意外と良い色でスッキリしています。
Leaf1.jpg

少し前に60kwhのリーフe+(以下e+)に乗ったことは以前記事にしました。しかし、今回は通常バージョン(40kwh、以下ベースグレードと表記)の感想です。オプションの詳細は把握していませんが、すくなくともプロパイロットはついていました。普通の仕様であろうと思います。

2日にわたり一般道から高速道路までいろいろなところを走りました。

使い方がわからないため、車をうけとってからまずは説明書を読みました。なんと、500ページあります。うち100ページほどはあまり意味のないページですが、いくら何でもこれは厚いです。自分はあまり説明書を読むのが苦にならないほうですが、それでもリーフの説明書を読むのは苦痛でした。

こちら。
Leaf2.jpg




パワートレインについては、当然ながらこれまでのEVと同じような感じです。

e+では、ステアリングを切りながら踏むとホイールスピンしますが、ベースグレードも同じです。ちょっと踏むとすぐホイールスピンです。そして、EVなので介入が速やかかつスムーズであり、失速感はほとんどありません。ヘリカルLSDを付けたらよいのにとも思いましたが、よく考えると危険かもしれません。また路面の状況が一定していないところでも危険でしょうね。

トルク感は十分です。EVは基本的に速度が速くなるほどトルクが落ちますが、100km/h程度の速度でも、ある程度の加速感は出ます。一番気に入ったのは、アクセルを踏んだ時のレスポンスが鋭いことです。アイミーブは、40km/hまではトルクは全開にならず、また床までアクセルを踏んだとしても、ゆっくり(2-3秒程度?)トルクが立ち上がるように設定されています。
まあガソリンターボ+ATでは、フル加速までもっともっと時間がかかるため、これでも十分に早いわけですが、EVとしてみると鈍い感じはあります。おそらくガソリン車との違和感を消すためのセッティングだろうと思います。
逆にリーフは踏むと1秒程度でトルクが出ます。リーフは巡航中にアクセルを全開にすると、加速度がでると同時に少しショックを感じます。アイミーブは、加速度自体は感じますが、ショックはありません。

フル加速でのステアリングが頼りなさは、e+もベースグレードも同じような感じですが、パワーの差から当然ながらe+の方がややひどいです。

ちなみに、ベースグレードでもウェット路面で全開にすると、しょっちゅうESCが介入します。直進状態でもホイールスピンです。もちろん曲がりながらなら当然です。こんなにトラクションコントロールが働くクルマもめずらしいです。GT-Rもハイパワー車ですが、4WDとハイグリップタイヤのせいで、ここまでではありません。


乗り心地は基本的には良いですが、ボディの振動が後に残る感じがあります。ここに関しては、アイミーブの方がよいような気もしますが、GT-Rと比べると雲泥の差ではあります。リーフはもう少しボディ補強すればよくなるのか?あるいはe+の方がバッテリーが重い分だけバッテリーフレームが強いのか?はよくわかりません。


ブレーキのフィーリングはもっとも問題だと感じました。まずペダルのフィーリングがグニャグニャです。踏めばどこまでも入る感じです。(昔の?)ポルシェ911のブレーキは板を踏んでいるような感じだそうで、ストロークは少ないもののコントロール性は良いらしい。逆にリーフは、踏力はあまり変わらないのに奥までどんどん入る感じで、ストロークでブレーキ力をコントロールするようになっているようです。操縦かんが大きく動くボーイング737と、ほとんど動かないエアバスA320の差でしょうか。なお、ブレーキの効き自体には問題ありません。
リーフのステアリングとブレーキの感触が何ににているか考えましたが、最も近いのはフォースフィードバックのあるハンドルコントローラーです。あまり実車っぽい感じがないところが印象的です。

ちなみにアイミーブの回生ブレーキは、じわっと立ち上がり安心できる感じです。また油圧ブレーキは通常の感触でよいです。(負圧式の通常のブレーキシステムだから当たり前ですが)




ほかにプロパイロットを試してみました。アダプティブクルーズコントロールについては、クロスオーバー7のアイサイトと同じような感じであり、問題なく使用できます。

問題はプロパイロットのステアリングアシストです。高速道路等で、車線内に車を自動的に維持する機械です。結論的には、「一応車線内はキープできている」という感じでしょうか。
プロパイロットを起動して、しばらく普通に走っていると車線維持モードになります。起動すると、ステアリングが不自然に堅くなるためすぐわかります。
そして、きちんとステアリングを切って進路を維持してくれ、事実上手放しでも問題なく走ってくれます。普通に高速を走るうえでは全く問題はないです。
問題は、常時蛇行していることです。もちろん極端な蛇行ではありませんが、左右数十cmのあいだでユラユラ揺れている感じです。
通常の人間の操作では、車の動きを予測して当て舵を当てるわけですが、プロパイロットは現在の車の動きに対して操舵している感じですね。そのため、対応に遅れがありステアリングが左右に常時動いている感じがあります。たまにプロパイロットに逆らって操作してみたりもしましたが、自分で動かした方が蛇行は明らかに少ない感じでした。
ただ、これは人間の方が優れているということを必ずしも意味しません。非常に細かいレベルの話であり、疲れを非常に軽減してくれることは確かです。

なお、車線逸脱の警報は、クロスオーバー7ではアラームです。耳障りな音ですが、警報ですので仕方ないです。リーフでは、ハンドルの振動でした。旅客機の失速警報でのスティックシェイカーと同じです・・。耳障りでないのに、はっきり警告できるいいシステムだろうと思いました。

また、リーフのプロパイロットを使って思いましたが、この手の自動運転機能は操作に対する反応のリニアさが問題になるでしょう。リーフは重心の低さと比較的高いボディ剛性などがあり、まあまあリニアであろうと思います。
問題はセレナでしょう。グニャグニャのボディと位置決め精度の悪いサス、高い重心および横風への弱さがすべて同居しています。実際に乗ったことはありませんが、あの車でのプロパイロットのセッティングは大変なのではないでしょうか。余計なお世話ながら心配になります。




いろいろ書いてきましたが、やはりEVならではのハイレスポンスは慣れると非常に走りやすいです。
そして、これまで40kwhも電池はいらないと負け惜しみを書いてきましたが、やはり電池の容量は多ければ多いほど気楽であることは間違いないです。普通の人におすすめするのはやはりこちらですね。(しかし、高いのが問題で、EVのクセみたいなものが残っており、人には勧めません。)

リーフに乗って思いましたが、電池の容量しかり、パワーしかり、着実に進歩しています。国産ピュアEVは風前の灯になってしまっており、三菱にもうちょっと頑張ってほしいところです。

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