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セスナ サイテーション視察 [航空機全般]

ちょっと用があって、いつもお世話になっているヘリ訓練会社に寄りました。
フライトはしませんでしたが、ためていた質問をいろいろしました。整備部長さん(パイロット資格あり)に、R22やR44の技術的質問を大量にして、すこしあきれられたかもしれません。

そのときに、Citation CJ1のフライトがあり、それを撮影するというイベントが行われていました。
ヒマだったので、サイテーションをいろいろ見てみました。ジェット機を至近距離からみるというのもあまりないことなので、興味深かったです。

AOAセンサーです。例の737MAXの墜落2連発の直接の原因となったセンサーです。
citaton1.JPG

こちら
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0737_MAX%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AB

AOAセンサーは、同じセスナでもC172にはありません。失速警報で代用ということでしょう。ちなみに、AOA(迎角)は大切であることが知れ渡ったようで、MSFS2000の画面にもよく出ています。

当然かもしれませんが、R22&R44&R66にはありません。高級ヘリにはあるのかもしれませんが、ヘリにはなじまないセンサーでしょう。


次はピトー管です。
citaton2.JPG
いかにもピトー管といった形をしています。R22やR44のように、ひそかにマストフェアリングから細い管が突き出しているのとは違います。


さらにスタティックポートです。左右にあるようです。
citaton5.JPG


主翼前縁のタービュレイター?とかいうものらしいです。ボルテックスジェネレーターの一種らしい。
ちなみに、スラットはありませんでした。当然フラップはあります。
citaton4.JPG

この主翼の上は滑り止めがあり、ここは歩けるようです。主翼の上に立ってエンジンなどを点検するらしいです。
個人的には、主翼の上に立てるというのは違和感があります。モノコック構造では過剰強度ではないかとか思ってしまいますが、整備性から考えるとここに立てなかったら大変でしょうね。




詳しく知りませんが、この機体には燃料の熱交換機がついておらず、マニュアルで凍結防止剤を燃料に混ぜることが決まっているらしいです。タンクローリーからガロン表示でジャンジャン燃料を入れているところに凍結防止剤をまぜていました。なおFMSにはlbで入力するようです。

そして、本当なら二人で飛ぶ予定だったようですが、Youtuber軍団(後述)で満席となるため、燃料の補給量を再計算していました。(パイロットはちょっとイラつき気味)



会社に行ったときに、妙におしゃれな若い男女の集団がたむろしており、聞いてみるとYoutuber?がサイテーションに同乗するらしいです。

自分はプロではありませんが、一応パイロットです。航空機が危険(特にヘリ)であることもよく知っています。航空機の脆弱さも分かっているつもりです。そのため、運航会社の人が何が気になるかはある程度は想像がつきます。
また、今回自分は完全に外野であることから、運航会社(隣ですが別会社です)の邪魔にならないように相当気を付けて動きました。目立たないように・・・。

しかし、Youtuber軍団は当然そのような配慮はしておらず、収拾がついていない感じでした。東京ヘリポートであんなことをしたら管制官に怒られそうです。

「航空機の向きを変えてほしい」とリクエストしていましたが、「ジェットブラストが格納庫の方向になるからダメ」と拒否されていたのが印象的でした。低バイパス比ターボファンの排気速度を知っていればそんなことは言わないでしょうし、そもそもジェットブラストの意味がわかっているのか?

そして、管制塔から管制官(タワー空港ではないので正式には違いますが、同じようなもの)がずっと双眼鏡でこっちを見ていたのが印象的でした。多分ちょっと不安だったのでしょう。




パイロット2人は完全にラインパイロットの恰好をしていました。そして運航会社のメカニックもいかにもメカニックの感じでした。訓練会社の管理者(もと戦闘機パイロット)もまあそんな感じの恰好でした。
そしてYoutuber軍団は皆ファッションモデルみたいな感じでした。なんとなくホストや夜の蝶みたいなオシャレ感もあります。そして当然ながら、雰囲気がメカニックのツナギ服とは異次元です。
また、だれか有名な?女性が来るとの話でしたが、自分はそういうのはよく知らないので名前を聞いても誰かわかりませんでした。(興味もないし。)

自分もヘリで飛ぶ可能性があったので、一応飛びやすい恰好をしていましたがユニクロです・・。つまりオタクっぽい普通の恰好であり、たぶん浮いていたと思います。
そしてメカニックやYoutuberからは、自分は素性が全然わからなかったと思います。(パイロットっぽくは見えないと思いますので。) あれは誰だ?という感じはありました。

自分たちとは住む世界が違うのだと実感しました。この日に最も感じたのがこの点です・・・。




ケイマンを車検に出す時間が迫っていたので、サイテーションが飛ぶところは見ずに帰りましたが、素人を航空機に乗せるのは大変なんだなとよくわかりました。
今回はエンジンがかかっていないジェット機なので、それほど危険ではないですが、運転中のヘリのテールローターに当たったら死ぬとおもうので、本当に大変でしょう。

「素人を乗せるときはきちんと説明および案内をしろ」とロビンソンのPOHのSaftyNoticeにも書いてありますが、なんだかそれがよくわかった気がしました。

あとで管理者さんと話しましたが、「撮影は大変なんです。」としみじみ言っていました。
苦労をお察しします。

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