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送電線パトロール by ヘリ [ヘリコプター]

近くのタワー空港のATC交信を録音して、慣れるためにずっと聞いています。そこで、AS350が「Mission  Line Patrol」と宣言してよく飛んでいます。最初はなんのことかわかりませんでしたが、ヘリからの送電線のビジュアルチェックのようです。

そして、すこしまえに車で出かけた時に、まさにその機体が道に併走?している高圧線のチェックをしているところに遭遇しました。
運転しながらヘリのような爆音(正確にはローターの音)がするなと思っていると、後ろからヘリが抜いていきました。

それを見て思いましたが、高度も速度も低い状態であり、送電線パトロールは怖いのではないかと思いました。パイロットの立場から感想を書いてみます。
(なお、運転中なので動画も写真もありません。ご了承ください)



この送電線パトロールというのは、高圧線の近くをヘリでゆっくり飛び、異常がないかどうかを見てチェックするもののようです。全国で間断なく行われているチェックであるようですが、送電線は長いので大変でしょう。

そして、当然ながら遠くを飛ぶと見えないでしょうから、送電線の近く(つまり低高度)を飛ぶことになるでしょう。さらにあまり速いと見えないでしょうから、ゆっくり飛ぶみたいです。

今回も60km/h(35kt)で走っている車より少し速い程度の速度でした。

高度もおそらく200ft AGL程度で、40-50ktとすると、これはいわゆるデッドマンズカーブの中の可能性があると思われます。(AS350のHVカーブは見たことがありませんので詳細は不明ですが、ロビンソンとそう変わらないだろうと思います。)

ちなみにこの高度は500ft以下なので、基本的には航空法違反です。事前申請があって初めて飛べる高度です。(当然許可は取っていると思います。)

パワー喪失の場合に、安全にオートロできるとは思えないような高度と速度です。結構怖いのではないでしょうか。しかもローターがワイヤーに少しでも当たったら終わりです。

車を運転しながら超低高度で飛ぶヘリをみて、そのようなことを思いました。機体はAS350B3なので、ローターヘッドは無関節型であるためマストバンピングは起こりえず、送電線に沿っての急なレベルオフも可能かもしれませんが、そういう問題ではないかもしれません。

高度が低いのがとりあえず怖いです。速度もともかく、高度がないと何かあった時に着陸場所を選ぶ余地がなくなります。

まあ、パイロットが危険を冒して点検をしてくれているから、自分を含むユーザーが電気を潤沢に使えるのでしょうから感謝はしないといけないとは思いましたが、それでも見ていてちょっと怖かったです。

ただ、山岳救助などを見たことはありませんが、あれはこんなこととは比較にならないハイリスクな飛行であろうと思います。
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