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「Motor Fan Illustrated No24 駆動系完全理解」 紹介 [ケイマン]

たまには本の紹介もします。
この本は傑作ぞろいのMotorFanIllustratedシリーズのNo24ですが、駆動系についての特集号です。
簡単にいうと、CVJ(等速ジョイント)とLSDの説明が延々と続くわけですが、恒例の「サスペンションウォッチング」でケイマン・ボクスターが取り上げられています。特にそこを紹介します。

Motor fan illustrated(vol.24)


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駆動系といっても、エンジン以後タイヤまでが全部含まれるわけですから、いろいろなものが含まれます。その中でもCVJについてのことが最も面白いところです。メーカーの宣伝みたいになっているのは否めませんが、いろいろな特性をもったCJVがあるのだというのが興味深いところでした。
プロペラシャフトだけについての解説もあり、いろいろな材質、ジョイントの種類、構成があり、プロペラシャフトだけでもかなり興味深いです。

LSDについてはいまさら感が漂います。オープンデフの解説から始まり、多板式、ヘリカルやらトルセンに続きますが、どこかで見たようなイラストばかりではあります。最後に電磁式デフロックの解説もあり、いろいろな構成があるものだと思いますが、あまり目新しさはありません。

F1のドライブトレインは意外と面白かったです。かなり詳細な写真を掲載しており、解説も詳細で興味深いです。

ただし、全体として行間から感じられる「熱さ」が足りないです。もうちょっとですね。



それではケイマンのサスペンション解説です。

フロントに関しては、記事と実物(自分の車)をみて感じることは、ナックルの大きさです。実際に見ると、めちゃくちゃごついです。解説にもありますが、横剛性に気をつかったのであろうことがよくわかります。他のフレームに比べて妙に大きいのが違和感がありますね。それに比べるとアームやサブフレームはコンパクトです。解説でも、フロントのサブフレームの華奢さが気になっているようです。
ちなみにケイマンはキャリパーはラジアルマウントなんですね。知りませんでした。

リヤに関しては、確かに記事のとおり軽量化の努力をきわめて強く感じます。サスは総アルミ製ですが、アルミならではの製法で軽量化を突き詰めた感じです。
言い換えれば、サスペンションを強固なサブフレームに装着するという感じではなく、モノコック風構成での剛性確保という感じですね。筆者も書いていますが、アウディA4の超ゴツいロアアームや、GT-Rのいかにも強そうなサブフレームとは違う感じです。形状と組み合わせ方で剛性をひねり出すという感じの構成です。




まあ、正直言ってケイマンのトラクションはたいしたことないのですが、それもこの構成から来ているのかもしれません。ケイマンは巧妙な手抜き商品(911を越えないように)ですので、すべて計算ずくなのだと思います。

その辺りのことも行間から伝わってきます。なかなか深い解説だと思います。

参考になるかどうかわかりませんがリヤの写真を掲載しておきます。実物はこんな感じです。
cayman_floor.jpg
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