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50ccバイクの行く末 [スクーター]

タクト(50cc 原付)の新車を買ったことを前に書きましたが、お手軽なので通勤や買い物などによく乗っています。

以前どこかで、「バイクはパワーと楽しさが比例するわけではない」というのを読みました。全くその通りだと思います。タクト(5ps)とハヤブサ(200ps)はパワーが40倍ほど違いますが、どちらにも違う楽しさがあります。タクトは確かにパワーはないのですが、50ccのスクーターでも意外と楽しく乗れます。

ただ、50ccというカテゴリーは近い将来消えるでしょう。タクトは50ccの最後のバイクになるのかもしれません。今回は50ccについて思うことを書いてみます。

Wiki - 原付
https://ja.wikipedia.org/wiki/原動機付自転車




法的には、50ccは「原動機付き自転車」略して「原付」というカテゴリーになります。大昔は知りませんが、現時点において自転車の面影は(ほとんど)なく、この名前自体はすでに形骸化しています。
50ccでも、単なる「小さいバイク」であり、そろそろ原付などという実態に合っていない名前は廃止して、超小型二輪とでもすべきでしょう。
二輪の世界でも排ガス規制なども厳しくなっており、50cc(原付1種)は2025年から次の規制が始まります。排気量別ではないようであり、50ccも他の排気量も基準は同じらしい。これも、50ccにあまりにも過酷ということで、ここだけ延期されたらしいです。排ガス規制だけでなく、OBD(コンピューター診断)等にも対応する必要が出てくるようです。

いろいろ対応しないといけないということですが、当然ながら50ccは安くないといけないため、相対的にそのようなコストの影響が大きくなります。高くて大きいバイクであれば対応しやすいでしょうが、原付には厳しいでしょう。

また、世界的には50ccだけという区分は少なく(除くEU)、グローバルでのバイクの最小クラスは125ccです。
実際にバイクに乗っていれば、一番下が125ccに設定してある意味はよくわかります。50ccはローパワーすぎて車の流れに乗れません(30km/h規制とは別の意味で。)ので危ないです。

125ccなら、一般道では周りの(普通の)車と動力性能はトントンでしょう。200ccあれば周りの普通の車より速いと思います。別にハイパワーである必要はないと思いますが、無理せず流れに乗れるということは、安全に走るうえで非常に重要なことです。

ちなみにタクトは50ccとしては結構ハイパワーであり、60km/hまでは一気に加速できます。しかし、もちろんそれ以上は出ないため、流れがよいところでは車に遅れます。しかも、60km/hというのは30kmオーバーで走っているということですので、すでに免停の速度です。

安全という意味でも、安心して乗れるという意味でも、50ccはパワーがなさ過ぎて危険なのです。
また、車にとってもうざったいところでしょう。大型バイクであれば無理に抜こうとする四輪は少ないですが、50ccだとしょっちゅう抜かれそのたびに怖いです。しかし、抜きたくなる気持ちも十分理解できますので、仕方がないです。

話は脱線しますが、バイクに安全に乗るためには、四輪に乗っていないと難しいのではないかと思います。バイクが車からどのように見えるかを知っているかどうかは、結構重要でしょう。



日本はもともとバイクに対する偏見が強い国ですが、いろいろな理由で50ccのバイクは売れていません。いろいろな意味で手軽な電動アシスト自転車に押されまくっており、販売台数は比較になりません。
また、上記のような事情がありメーカーも明らかにやめたがっています。実際にヤマハは製造をやめてホンダのOEMで済ましています。(現行ジョグはタクトのOEMです。)

次の排ガス規制などには対応できるのでしょうか。もちろんコストをかければ対応は可能でしょうが、50ccで許容される程度のコストで対応できるかどうかはわからないでしょう。

タクトの50cc版eSPエンジンは傑作ですが、最後の50ccエンジンになってしまう可能性は結構高いように思います。ちなみに、エンジンがなくなったら電動になることは既定路線ですが、今度はやはりバッテリーの問題があり、それもそれで結構難しいところです。



これまで、私は車にもいろいろなバイクにも乗ってきました。50㏄のスクーターからハヤブサ、GT-R、軽自動車などいろいろな乗り物に乗ってきました。
その経験からは、そろそろ日本も50ccというカテゴリーを廃止すべきです。50㏄をやめ、最小クラスを125ccにしてしまうのがよいと思います。また、4輪の免許に原付がついてくるのも意味がわかりません。あまりにも特性が違うため、自動付帯はやめるべきです。ついでに、二段階右折もやめてしまえばよいと思います。ただし、代わりに小型二輪免許を簡単にするなどの対策は必要でしょう。

これまでバイクの騒音規制や排気ガス規制は、徐々にグローバルにそろってきています。グローバルというのが何を指すのかは微妙ですが、「出荷量が多い国」に規制をそろえるのが、メーカーとしての希望でしょう。インドや中国やほかのアジア?



色々書いてきましたが、50ccはそろそろ終わりになりそうです。まあそれはそれで時代の流れなので仕方ないことです。


ちなみに、タクトを買うときに「普通二輪の免許を持ってないんですか?」と聞かれ、「大型もありますけど。」と答えると、125ccクラスを勧められました。
当然のことだと思いますが、当家では緊急時に奥様(普通免許のみ)が乗ることを想定して50ccを選択しています。その事情がなければ当然110-125ccにしています・・・。


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