R44のテールローターをゲット （ついでに考察）

この度大阪に飛行機の学科試験を受けに行きました。ついでに八尾空港に行ってきましたが、Aerolab Cafeに寄ったところ、ロビンソンのテールローターを売っていたので、飾りとしてつい買ってしまいました。
とくに実用的な意味はありませんが、ついでにロビンソンのテールローターについて考察もしてみたいと思います。

こんなのです。直径が58インチなので結構大きいです。150cmくらいあるでしょうか。


いろいろ商品をみていると、店の隅にテールローターが突然置いてあり、構造と色からロビンソンのものであることは間違いないと思いました。

売り物ではないのだろうと思っていましたが、なんと売り物らしく思わず購入してみました。

店員さんも機種がわからないとのことでしたが、回転方向（左からみて時計回転）からR44およびR66のどちらかであることは間違いありません。R22は逆であり、そもそもサイズがかなり違う。

ただ、R44かR66のどちらのものかはわかりませんでしたが、あとでマニュアルで確認するとR44が直径58インチで、R66が60インチらしい。この程度の差であれば、おそらく見ただけではわからないでしょう。
ま、そもそもこの手の部品は、オーバーホールする機体から外すことが多いだろうと推測されます。これまでに日本でオーバーホールになったＲ６６は少ないだろうと思われます。まあ、普通に考えるとＲ４４だろうと思って帰りましたが、測定してみてＲ４４のものであることを確認しました。



ちなみに、地下鉄にこのローターを持って乗りましたが、皆の視線を感じました。あれはなんだ？という感じですが、声はかけられませんでした。アメリカならいろいろ質問されそうですが、日本なのでそういうのはなかったです。
結構長く、自分の身長とも大して変わりません。乗ると大きさは感じないのですが実際には大きいというのは航空機あるあるです。

そして、当たり前ですが航空機の部品なので、結構大きいものの軽いです。ハブもアルミですしね。そのせいもあるのでしょうが、オーバーホール時の強制交換部品となっています。

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ロビンソンのテールローターにかんしては、以下のコラムがもっとも参考になります。

TimTuckerのページです。
https://www.timtuckershelicopterworld.com/post/robinson-tail-rotor-design-and-history

ここに、R22とR44のテールローターの回転方向が逆である理由が記載されています。自分がずっと昔にロビンソンの工場を見学したときに、一緒の時に見学したシコルスキーのエンジニアが同じことをガイドに質問していました。そしてガイドは「知らない」と一蹴していたのを思い出します。

ロビンソンのテールローターに関しては、これ以上に詳しい記事を見たことはありません。

なお、TimTuckerは自分のFAAのPPL受験のときの試験官であり、自分の”試験中”に空港のスタッフともめていたのを思い出します。まあ、見た目は太った気のいいおじいさんという感じでした。
遠くからエンジンカットのハンドシグナルをしてきたので、試験中にもかかわらずエンジンを切って様子を見に行ったのを昨日のことのように思い出します。

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R22とR44のテールローターの翼型はNACA　63-415だそうです。
テールローターのチップスピードは結構速く、メインローターのそれと大差ありません。メインローターが705fps（feet per second） であり、テールローターは614fps（at 102%）となっています。時速に直すと700km/h弱うくらいになります。

こんな感じの翼型です。
http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil=n63415-il


実際の写真ではこちら。



テールローターは、45度のデルタスリーヒンジがあります。またプレコーン角は1度ついています。ねじり下げはありません。
当たり前かもしれませんが、コーニングヒンジもなく、シーソーヒンジのみです。説明するまでもないですがフェザヒンジはあります。（当然ですが）

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次はこのテールローターを切って内部構造をみたいと思いますが、切ると飾りにならないので少し迷いますね。
日本刀みたいに刀掛けに展示するか？あるいは天井から釣るのも良いように思いました。