SSブログ

「トップガン・マーヴェリック」感想 その2 [その他]

トップガンの続編である「トップガン・マーヴェリック」を見たことを記事にしました。

余りの感動に、人生で初めて2度目を見に行きました。一人で行くのもなんなので、妻を誘っていっしょに見ました。
妻の感想は「トム・クルーズは還暦前にも関わらず、10代のような青春映画を撮っとる。」との感想であり、自分も全く同じことを思いましたが、2回目にも関わらず全く時間を感じず、体が震えるくらい感動しました。

最初のオープニングで鳥肌が立ち、シューターがいるアイランド?が登ってくるシーンでワクワクし、そしてF/A-18の前脚にシャトルをセットするガチャンという音に感動する。
着艦時のアレスティングワイヤの張る音、緩む音、着艦の瞬間の火花など細かいところにもドキドキします。オーグメンタに着火した際にノズルが開くのも・・。

なにを言っているのかわからないかもしれませんが、見ればわかると思いますのでご覧ください。。

やはり映画館向きの映画ですが、今回はパイロット目線(一応自分も現役のパイロット)にていろいろ書いてみます。



なお、自分は吹き替えは嫌いなので映画は字幕以外では見ません。そのため、会話と字幕との照合を無意識に行ってしまいます。
ディスカバリーチャンネルなどだと、飛行機番組でも明らかに間違った字幕(というか翻訳者に専門知識がないのがミエミエ)であることがあり、くだらないことであるけれども非常に気になるのですが、この映画に関してはほとんどそれはありませんでした。

なお、この映画をみて面白いと感じる飛行機好きには、ディズニーの「Planes」もお勧めします。CG作品ですが、これもパイロットからみておかしいと感じる点が全くない。

トップガンは、飛行機のことをよく知っているとより楽しめますが、知らなくても十分楽しめるように作られています。
ということで細かい意味のないツッコミですが、いろいろ書いてみます。


なお、一応お断りです。自分はただのオタクですが、飛行機もヘリも乗っています。またアクロバットもしたことがあり、ループも実際のドッグファイト(と同じ)機動も実際に体験したことがあります。
だし戦闘機の知識はただのオタクレベルです。そして、今回のようなツッコミはこの映画の凄さには1ミリも関係ありません。



根本的な話ですがF-18ではなくF/A-18では? 長くなるからあえてF-18にしたのかもしれず、それも非常に理解できます。

「スクラムジェットモードへの切り替え」などという言葉も出てきますが、ラムジェットエンジンの仕組みを知っていないとわかりにくい?かも。まあこれはHypersonic領域ではラムジェットしか選択肢がないのは、知っている人には常識なのかも。
また空力加熱でキャノピーの温度が上限を超えるなどというのも正確、またスーツが宇宙服みたいになるのも、U2やX15みたいで正確です。また空力加熱と空気のプラズマ化も美しいです。


コブラも訳に苦労した感じがありありとわかります。SU-27でのプガチョフのコブラは西側には衝撃だったらしいですが、スラストベクタリングノズルがないF/A18で、コブラが本当にできるんでしょうか。ハデでカッコいいですが。


Radar Coverageもレーダー覆域と訳されていますが、完全に正確な訳ですが意味が少しわかりにくい?空母打撃群の目となるホークアイがかっこいいです。


この映画で一番気になった訳は「Coffin Corner」です。この言葉はロッキードのスカンクワークスが作ったU2で良く知られていますが、超高高度で巡航速度と失速速度の差がほとんどない領域のことを指す言葉であると理解していましたが、違うのかな?
今回の状況ではこのようなことは関係ないように思います。絶体絶命の位置、という意味ではその通りですが、どなたか教えてほしいです。
ちなみに字幕は「棺桶コーナー」となっておりましたが意図はわかりません。訳せなかったので単なる直訳にしたのでしょう。


ちなみにATCは完全に正式な用語を使用しています。Acknowledge!といって復唱しろと命じるシーンもありますし、何時の方角とか、negative contact なども正式な用語です。
そもそも高度もftですし、速度もノット(あるいはMach)ですのでそのままですね。これも訳を時速にするかメートルにするかだいぶ悩んだのではないでしょうか。自分としてはメートルや時速でいわれても全くピンとこない。



ということで、いろいろ気になることはあるのですが、そんなことはどうでもよいくらい、いい映画です。この映画は理屈ではないです。

劇中から
「これからは無人機の時代だ。パイロットはいらなくなるんだ」
「そうかもしれない、でもそれは今日じゃない」

自分の感想
「これからはCGの時代だ。実写などいらなくなるんだ」
「そうかもしれない、でもそれは今日じゃない」


nice!(3)  コメント(0) 

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。