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空中戦ごっこ体験 Air Combat USA 2007.10 [航空機全般]

以前ですが、アメリカヘリの訓練に行ったついでに、空中戦ごっこ(Dogfight)をしてきました。
(Webに掲載していた記事ですが、ブログに転載します。 2007年で相当前です。)



「Air combat USA」という会社で頼みました。(今はやっているのかどうかは知りません。)

要するに空中戦そのものです、HUDがあり、ガンサイトもあります。トリガーを引くと非可視光ですがレーザーが出るそうです。
そして機体の後ろ側にはレーザーの受光機がついており、撃墜確認となります。ちなみに撃墜されたら煙がでます。実際と違うのは、実際の弾丸が出ないことだけでしょう。

こんな感じで事前のブリーフィングが行われます。
AircombatUSA_briefing.jpg


「AirCombatUSA : Fighter Pilot for a Day - AirCombat Flying Adventures」

本部はカリフォルニア州のフラトン空港(Fullerton.CA)にあり全米を回って営業しているようです。本部でやっているときを狙い、フラトンに行きました。

わたしは一人で行きましたが、たまたまニュージーランド人の飛行機好きが来ており、その人と空中戦をやりました。(こちらもオタクっぽいものの、向こうはもっとオタク感があったような?)

私は飛行機の飛行時間は10時間くらいであり経験は浅いですが、なんとそのニュージーランド人はシミュレーターのみで実機の経験はないとのことでした。そんな状態でも空中戦をやりにくる根性がすごい・・。
(なお、私はこの時期にも172には数時間程度は乗っていましたし、エクストラ300などにも乗ったことはありましたので、一応アクロバットの経験はありました。)




SF-260という飛行機を使っています。アクロバティックあるいは軍用の練習機だそうです。ライカミングのO-540を使っており260馬力だそうです。
乗った感じとしては、172よりはもちろんシャープですが、エクストラ300のような極端なシャープさとは違いました。もちろんヨークではなくスティックなのでヘリ乗りには違和感がありません。

pic 313.jpg


計器に関してはセスナ172とほぼ同じです。ただしGメーターだけは172にはありませんが、ほかはほぼ同じです。あとはMAP(マニフォールドプレッシャー)ゲージもありました。もちろんHUDはあります・・。まあ計器に関してはほとんど違和感はありません。普通の飛行機と同じ感じです。

pic307.jpg



最初にスーツを着ます。本物のフライトスーツを着て、本物のヘルメットをかぶり、そしてライフジャケットを着た上にパラシュートを付けます。相当ゴテゴテした感じになりますが、見た感じはファイターパイロットそのものといった風情になります。記念写真向きの風貌でしょうか。
なお、ヘルメット内蔵のヘッドセットはアクティブノイズキャンセリング機能付きで音質は航空機ヘッドセットとしては良かったです。

こんな感じです。
Profile_fighter.JPG


ちなみに、アクロバティックをする際にはパラシュートが必要で、海上を飛ぶときはライフジャケットが必要です。これはFAR(アメリカの航空法)で要求されているので絶対しないといけません。
また、海の上まで出ないといけないので、しばらく平和に飛ぶことになります。

その後かなり丁寧なブリーフィングがあります。相当詳しい内容ですが、飛行機好きにはたまらない内容かも。ただし、素人がいきなり聞いても全てはわからないと思います。素人がこのようなプログラムに参加するかどうかという問題はさておき、あらかじめマニューバーと空力の勉強を少ししておくとスムーズだと思います。

こんな感じ(再掲)
AircombatUSA_briefing.jpg
こんな感じで説明してくれます。ホワイトボードにガンサイトが書いてありますが、HUDに見えるものそのものです。なお、この説明してくれているひとはドイツ空軍の元ファイターパイロットだそうです。


記念撮影です。このパイロットはベトナム戦争を戦った退役軍人らしい。
AircombatUSA_over.jpg


さていよいよ離陸です。260馬力で激しく加速します。
pic329.jpg


編隊飛行をしながら海の上にでて、いよいよ練習です。まずはローヨーヨー、ハイヨーヨーを練習して撃墜するのを何回かやります。

そのあとは空中戦です。いきなり海に向かってダイブし、その後に縦方向にループしつつ相手の後ろについて撃墜します。もちろん相手を見ながらなので思いっきり後ろに首を倒したら視界の上の端にかろうじて敵機が見えるといった感じです。
そのままループし続けているので、3GなどのGがかかり続けておりまったく首が起こせません。固まった感じです。ブラックアウトにはなりませんが、それに近い状況になり意識がぼんやりしてきます。そのような場合には、足の力を入れると足の血液が頭に戻ってきて耐えられると事前に説明されましたが、まさにその通りです。ぐっと力をこめると徐々にボンヤリが晴れてきます。
プラスGが延々とかかりつづけるのは飛行機以外ではほぼないため、新鮮な感覚かもしれません。
耐Gスーツの原理と意味がよくわかりました・・・。ちなみに首も相当つらいです。筋肉痛必至です。



「いま左ロール、スティックを左ひざまで倒せ」とかアドバイスをくれるのでそのとおりにするのですが、実際に今自分が立体的にどのような位置関係にいるのかはまったくわかりません。ひたすらGに耐えているといった感じで、どちらが地面か空かわからない状態が続きます。

ちなみに一番安いプランだと6回の空中戦ができます。正直にいって6回で十分です。すさまじいGに耐えるのはかなりしんどく、あまり長くしても楽しめないと思います。


おわって機体から飛び降りてます。パラシュートを背負っているのがわかると思います。
pic217.jpg




非常に楽しいです。とても日本ではできないフライトです。フラトン空港はロサンゼルス国際空港から車で45分くらいのところにあり、お勧めのプログラムです。

ビデオもとってくれるのでテープをくれます。このビデオが傑作です。操縦席の中の自分の姿、ガンカメラの映像、自分の後ろから前を取った映像などが適宜編集されて入っています。声もクリアに入っておりとてもよくできたビデオです。とくにガンカメラの映像で、撃墜できたら相手機(Bandit?)からスモークがでる瞬間がすばらしい。
でもデブリーフィングのときに自分の姿を見ると叫んでいるわ、終わった後はガクっとしてるわでサムい感じでした・・・。

日本から来るお客さんも結構いるそうです。ただみんな英語力が不足気味であり、そこが問題だといっていました。


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