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飛行機アクロバット体験 エクストラ300、シタブリア (2007年ごろ) [航空機全般]

ずっと以前ですが、アメリカでアクロバットを体験してきました。エクストラ300とシタブリアにのりましたので掲載します。(自分のWebからの転載です。だいぶ前の搭乗です。)

エクストラはシャープな感覚に驚きました。当たり前ですが、スポーツカー的な動きでした。



完全にヘリとは関係ありませんが、シタブリアとExtra300に乗ってきましたのでちょっとそれについて書いてみます。
昔から飛行機には興味があり、ラジコンもしていました。実機でのアクロというのは日本ではまず経験できないため、ヘリの訓練の合間に乗ってきました。



1.シタブリア

シタブリアはアクロバティックの入門機というような感じです。
古い機体でエンジンもO-235でパワーもないらしいのですが、なんとなくクラシックな感じで私は外見が気に入りました。(宮崎駿の世界に近い印象です。)

Wikipedia - Citabria
https://en.wikipedia.org/wiki/American_Champion_Citabria

レンタルの値段も152と大して変わらないほど安く、1時間ちょっと乗りました。タンデム機で私が前、CFI(インストラクター)が後に乗っていました。
ロビンソンR22と比べてフワフワ飛ぶ感じでした。ちなみにR22はシーソーローターであるためLowGコンディション(要するにスティックを急に前に押すこと)は禁止されています。
そのため、航空機でのLowGというのは私にとってかなり違和感のある怖い物でした。でもシタブリアは固定翼であり、もちろんマイナスGがOKですので、上昇してからスティックを押すことでマイナスGを体験してきました。飛行機パイロットには何でもないことかもしれませんが、R22乗りには怖い瞬間です。
でも、すぐ慣れてきますね。簡単なアクロバティックマニューバー(ハンマーヘッドやらなんやら)をやってもらいました。飛行機もなかなか楽しかったです。
スピンも経験しましたが、なにがどうなっているのかよくわからない感じが新鮮でした。

離陸はやらせてもらい、着陸もやらせて(実は後席でCFIが修正していたんだと思いますが)もらいました。シタブリアはセスナ152(および172)とちがい、操縦桿がヨークでなくスティックなのでヘリばかり乗っていた私には違和感がなかったです。
R22は不安定でかつ敏感なヘリだそうですが、それに比べたらシタブリアは鈍感だと感じました。というかR22には遊びがほとんど感じられません(スティックを数mm動かしたらそのとおりに動く)が、シタブリアは中心数cmは遊びだと感じられました。

ヘリはパッドに入らないといけないけど、飛行機はランウェイのどこかに降りればいいのだから楽だなあと思いつつ着陸しました。接地直前に「ほっときゃ落ちるので、水平を保ったまま待って」といわれてその通りにしましたが、たしかにその通りでポテッといつのまにか着陸しました。
前輪式と尾輪式では、いわゆる三点着陸が必要とされるかどうかでだいぶ違うようですが、私にはよくわかりませんでした。(あまりにも経験不足ですので。)
尾輪式だから地上では前上がりになってしまい前が見えません。だからタクシーウェイでは蛇行して視界をなんとか確保していました。




2.Extra300

まずは基礎知識をどうぞ。
Wikipedia - Extra300

Wikipedia エクストラ300
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9_EA-300

ロールレートが400度/秒とか、最大上昇率が3200fpmとか、セスナ172などと比べるとむちゃくちゃな性能です。

別の日にExtra300に乗りました。もとF16乗りのアメリカ人CFIがパイロットでしたが、私が「飛行機に乗るのはほとんど初めて」といったら引いていました(笑)。まあそうかもしれません。エクストラは-4Gから+10Gに耐えられるほぼ世界最高の飛行機ですからね。
それから「酔うかも」と警告されました。パラシュートの使い方を教わり、それからパラシュートを背負い、シートにベルトで縛り付けられました。
そのあと説明があり、「bailout !」と言ったら脱出しろ、と言われましたが、肝心の脱出手順の説明は非常に適当でした。そもそも、素人がパラシュートを実際に使うのは無理だと思います。FARで決められているから、という印象でした。

ちなみに、エクストラには床板がありません。パイプのスペースフレームにシートとペダル等が設置されているのみで、いわゆる床はありません。床にみえるのは外板で踏んではいけません。まあ、床など飛ぶのに必要ではないので当然です。

また、乗るときにもシートを踏む必要があります。ここは極限の道具としての割り切りを感じます。
ちなみに、乗るときにシートの座面を踏み台にするのはレオパルド2の最初のほうの型も同じらしいです。(後期型は評判の悪いハンモック型シートらしい。)


152や172に乗ったことがあればお分かりと思いますが、レシプロ飛行機の加速って大したことないですよね。チューンドRX-7やインプレッサの加速に遠く及びません。でも、エクストラは違いました。
ものすごい爆音と共にえらい勢いで加速し、横の滑走路にいた152が止まって見えるような感じでしたね。タクシーウェイで回りの飛行機のパイロットがみんなこっち見るのが新鮮でした。まあエクストラは全米でも数が少ない機体ですからね。

ということであっという間に離陸しました。
「じゃあやろうか」とかいいつついきなりロールされました。「君にもできるよ。ただスティックを倒せばいい」といわれて単純にスティックを倒すと本当に簡単にロールができました。びっくり。

あとはループ、インメルマン、ハンマーヘッド、キューバンエイトとかやった後に私が結構平気だったので、「じゃあスナップロール」とかいいつつスナップロールをしてくれました。感覚的には「前転」ですね。視界が急に切り替わる感じです。最高に気持ち良かったです。

ループやキューバンエイトはラジコンヘリでもできますが、スナップロールだけはヘリには不可能な技です。個人的にスナップロールは大好きです。ただループやキューバンイエイトは素人に説明してもわかってもらえそうですが、スナップロールだけは説明しにくいです。
わたしも以前ラジコン飛行機のスナップロールをみて衝撃を受けました。素人にわかってもらえないという点ではヘリのオートロと似ていますね。

ほとんど操縦していないのにこんなことをいうのは失礼でしょうが、エクストラのスティックの感覚(エルロン)はR22にある意味似ています。
シタブリアは遊びがすごく多かったですが、エクストラは遊びが全然ありませんでした。しかも、もし「翼端を30cmだけ上下に動かせ」といわれても、私にでもできそうなくらいクイックかつ正確にロール軸がコントロールできます。スティックを左右に軽く揺らすと全くその通りに機体が動くのです。感動しました。

いくらエクストラとはいえ、飛行機ですのでそんなに高くないです。ジェットレンジャー(ベル206 タービンヘリ)に比べれば安いものです。一度乗ってみるのもいいかもしれませんよ。


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