実銃射撃ツアーin LasVegas (2007.10) [その他]
(ずっと以前ですが、アメリカで実銃を撃ってきましたのでWebより転載します。)
ヘリ訓練のついでに、ラスベガスに行き銃を撃ってみました。単に銃を撃ってみるだけなら、海外では珍しくありませんが、ロングレンジでスナイパーライフルを撃てるところは少なく、探したところここにゆきつきました。
「デザートシューティングツアー」
ちなみに私はいわゆるガンマニアの定義に当てはまると思いますが、サバイバルゲームなどには全く興味がありません。またモデルガンにも興味はありません。
私が興味をもつのは実銃のメカニズムだけなので、おもちゃには興味がないし戦争ごっこにはもっと興味ありません。興味があるのは本物だけです。
レミントン700 PSS
私としては、銃を撃よりもばらばらに分解してメカニズムを解説してもらうほうが楽しいですが、さすがにそれは非現実的なのでとりあえず撃ってみました。あとはうわさに聞くスナイパーライフルの精度にも興味がありました。
なお、このツアーの教官はこの方です。わかる人にはわかると思います。
ラスベガスから車で30分ほどの屋外シューティングレンジに連れて行ってもらい、いろいろな銃を撃ちました。
銃はいろいろ選べます。バレットなども選択できるらしいですが、今回はベレッタM92FS、コルトガバメント、グロック17、M4カービン、MP5(フルオート)、レミントンM700 PSSを選択しました。なお、これらはほとんどアメリカ軍またはアメリカの法執行機関が正式採用しているモデルばかりです。
なお、射撃をするときはグローブをしていったほうがよいです。射撃用のグローブなど持っていませんし、またそんなものも売っているのを見たこともありません。聞いたところ、ゴルフ用グローブが良いようです。要するに薄手でやわらかい革のグローブならなんでも良いみたいですが、入手性と比較的安いことから、ゴルフグローブがちょうど条件に当てはまります。
私もツルヤで両方で1000円の安物グローブを買って行きましたが、ちょうど良かったです。
マガジンに弾薬を装填します。
1.ベレッタM92FSとコルトガバメント
こちらは前とその前のアメリカ軍の正式サイドアームです。
まずはM92FSからですが、ダブルアクションであるため引き金が意外と重かったです。反動は意外とマイルドでした。
これに比べてガバメントはシングルアクションであるためか、トリガープルは軽く、なんとなくトリガーがシャープな気がしました。射撃競技ではシェアが高いらしいというのもわかるような気がします。
それにしてもベレッタM92FSはグッドデザインです。確かに人を殺傷する目的で作られ、それ以外には役に立たない道具ではありますが、妙な美しさがあります。
9mmルガー(パラベラム)に比べて45ACPは反動が大きいです。ただしガバメント自体が重い銃なので、そこまでの違いはないのが正直なところでした。
Wikipedia - ベレッタM92FS
Wikipedia - コルトガバメント
2.グロック17
さらにグロック17(Generation3)です。少し分解してもらいましたが、ポリマーフレームは驚異的に軽いです。しかもマガジンもリップはスチールですが本体自体はポリマーです。本体?はめちゃくちゃ軽いですが、スライドとバレルはスチールなので普通の重さです。
反動は意外と大きい感じですね。本体が軽いから反動が大きめに感じるそうです。変則ダブルアクション(セーフアクション)のせいでトリガーが軽く、妙な感触でした。
グロックは非常に合理的な銃です。ポリマーフレーム云々もともかく、マニュアルのセーフティがないことなどあらゆる面で合理的な発想に満ちた銃と感じます。ある意味で歴史的な銃でしょう。ハンドガンの世界を文字通り変えた銃です。アメリカの法執行機関でもっとも普及している銃の一つでしょう。
Wikipedia - グロック17
3.M4
M4に関してはあまり印象に残っていません。5.56mm(226レミントン)で口径は小さいのですが、ライフル弾であるため音はうるさいです。ハンドガンが「バーン」という音なら、こちらは「ズゴーン」という感じでしょうか。
しかもフラッシュサプレッサーのせいで横にガスがでることから、横にいるとうるさいらしい。たしかに隣で撃っている人のはうるさかった。
Wikipedia - M4カービン
なお、当たり前ですが口径は5.56mmなので、9mmのパラベラム弾などより口径は小さいです。しかし、ライフル弾なので速度が全く違います。そして、速度がはるかに速いため銃創の様相が全然違います。しかも、現在のNATO弾のSS109は弾丸が横転するようにできており、さらに殺傷力が強いらしいです。
このあたりのことは知識としては知っていましたが、実際に撃って意味がわかりました。銃声が全く違うのです。
4.H&K MP5
MP5です。ヘッケラーコック社のポピュラーなサブマシンガンです。クローズドボルトを採用しており精度が高いとか。たしかにセミオートではよくあたるようです。
しかし、フルオートこそこのツアーのポイントでしょう。ネバダ州ではフルオートが合法なのです。
6発ほどフルオートで撃ちましたが、最初の1発はともかくその後は結構散ります。そもそもフルオートは正確に撃つためのモードではないので問題はないのでしょう。
ダダダダッと撃つのはなかなか気持ちよいですが、私の趣味ではないのでこれくらいにします。
ちなみに、コッキングのときにジャムりやすいのが弱点らしく、目の前でジャムの実演をしてもらいました。要するに、故意にジャムらせることができるほどなりやすいということのようです。
Wikipedia - MP5
5.レミントンM700
それでは今回のメインである、スナイパーライフルです。レミントン社のM700というモデルで、アメリカ陸軍にはM24としてカスタムモデルが採用されています。308ウインチェスター弾(7.62mm NATO正式弾)を使用し、フローティングバレルのものです。ボルトアクションですが、マガジンには4発入ります。チャンバーに1発入るので、5発装填できるともいえるでしょう。
再掲ですが、レミントンM700です。
当然わたしは銃を撃つのは初めてであり、ライフルには触るのも初めてです。モデルガンには興味はなく、サバイバルゲーム系は大嫌いなのでM700 に似たような物に触ったことさえもありません。その状態での感想です。
まず200ヤード先のマンターゲットを狙いましたが、余裕であたります。全部あたるので面白くないくらいです。鉄製のターゲットなのであたったときにはガアーンと音が響きますが、少し遅れます。ズドーン・・ガアーンという感じです。これは気持ちいいです。
次は200ヤード先の直径10cmくらいのクレーを狙います。これも2-3発に1発はあたります。しかも、外れたときも数センチ外れているだけとか、そのようなレベルです。
ゼロインをどのような距離でしているのかは聞きませんでしたが、たぶん200ydにしてあるのでしょう。真ん中を狙えとしか言われませんでした。
なお、射撃時に銃は跳ね上がるためスコープでは弾着の確認はできません。だれかに横で見ていてもらう必要があります。本物のスナイパーと同じシステムですね。
繰り返しますが私はまったくの素人であり、10分ほどインストラクションを受けただけにもかかわらず、ここまであたるわけです。スナイパーライフルの精度というのはすごいものだということを実感しました。1ヶ月ほどきちんと訓練したら300ヤードなどでの狙撃は問題なくできるようになるのではないかと思いました。
音は思ったほどうるさくはありませんでした。また反動に関しても銃自体の重量のせいか思ったほどでもないです。ただし、スコープごとライフルが後退してきてメガネに当たることがありました。少し痛いかも。
Wikipedia - レミントンM700
このように今回は日本でできない貴重な経験をさせてもらいました。
このデザートシューティングツアーは大々的な広告はしていないそうです。基本的にはネットのみでの宣伝ですが、わざとそうしているそうです。
射撃場への送迎の際にいろいろ話をしましたが、これを主催しておられる日本人の方(NRAのインストラクター)は非常に真面目にやっておられます。
じゃんじゃん撃つというツアーでは決してなく、銃の扱い、安全に対する注意などを丁寧に教えてくれます。非常に時間と手間がかかっているツアーです。たしかに料金はやや高めなのですが、その価値は十分にあります。
ただし、本当に銃が好きな人でなければ真価はわからないかも。ただ試しに銃を撃ってみたいというだけなら、もったいないでしょう。
明らかにそういう人向けのツアーではありません。それはページをよく読んでいただけるとわかると思います。
個人的には非常に真面目で貴重なツアーだと感じました。銃が本当に好きな人に特にお勧めします。
ヘリ訓練のついでに、ラスベガスに行き銃を撃ってみました。単に銃を撃ってみるだけなら、海外では珍しくありませんが、ロングレンジでスナイパーライフルを撃てるところは少なく、探したところここにゆきつきました。
「デザートシューティングツアー」
ちなみに私はいわゆるガンマニアの定義に当てはまると思いますが、サバイバルゲームなどには全く興味がありません。またモデルガンにも興味はありません。
私が興味をもつのは実銃のメカニズムだけなので、おもちゃには興味がないし戦争ごっこにはもっと興味ありません。興味があるのは本物だけです。
レミントン700 PSS
私としては、銃を撃よりもばらばらに分解してメカニズムを解説してもらうほうが楽しいですが、さすがにそれは非現実的なのでとりあえず撃ってみました。あとはうわさに聞くスナイパーライフルの精度にも興味がありました。
なお、このツアーの教官はこの方です。わかる人にはわかると思います。
ラスベガスから車で30分ほどの屋外シューティングレンジに連れて行ってもらい、いろいろな銃を撃ちました。
銃はいろいろ選べます。バレットなども選択できるらしいですが、今回はベレッタM92FS、コルトガバメント、グロック17、M4カービン、MP5(フルオート)、レミントンM700 PSSを選択しました。なお、これらはほとんどアメリカ軍またはアメリカの法執行機関が正式採用しているモデルばかりです。
なお、射撃をするときはグローブをしていったほうがよいです。射撃用のグローブなど持っていませんし、またそんなものも売っているのを見たこともありません。聞いたところ、ゴルフ用グローブが良いようです。要するに薄手でやわらかい革のグローブならなんでも良いみたいですが、入手性と比較的安いことから、ゴルフグローブがちょうど条件に当てはまります。
私もツルヤで両方で1000円の安物グローブを買って行きましたが、ちょうど良かったです。
マガジンに弾薬を装填します。
1.ベレッタM92FSとコルトガバメント
こちらは前とその前のアメリカ軍の正式サイドアームです。
まずはM92FSからですが、ダブルアクションであるため引き金が意外と重かったです。反動は意外とマイルドでした。
これに比べてガバメントはシングルアクションであるためか、トリガープルは軽く、なんとなくトリガーがシャープな気がしました。射撃競技ではシェアが高いらしいというのもわかるような気がします。
それにしてもベレッタM92FSはグッドデザインです。確かに人を殺傷する目的で作られ、それ以外には役に立たない道具ではありますが、妙な美しさがあります。
9mmルガー(パラベラム)に比べて45ACPは反動が大きいです。ただしガバメント自体が重い銃なので、そこまでの違いはないのが正直なところでした。
Wikipedia - ベレッタM92FS
Wikipedia - コルトガバメント
2.グロック17
さらにグロック17(Generation3)です。少し分解してもらいましたが、ポリマーフレームは驚異的に軽いです。しかもマガジンもリップはスチールですが本体自体はポリマーです。本体?はめちゃくちゃ軽いですが、スライドとバレルはスチールなので普通の重さです。
反動は意外と大きい感じですね。本体が軽いから反動が大きめに感じるそうです。変則ダブルアクション(セーフアクション)のせいでトリガーが軽く、妙な感触でした。
グロックは非常に合理的な銃です。ポリマーフレーム云々もともかく、マニュアルのセーフティがないことなどあらゆる面で合理的な発想に満ちた銃と感じます。ある意味で歴史的な銃でしょう。ハンドガンの世界を文字通り変えた銃です。アメリカの法執行機関でもっとも普及している銃の一つでしょう。
Wikipedia - グロック17
3.M4
M4に関してはあまり印象に残っていません。5.56mm(226レミントン)で口径は小さいのですが、ライフル弾であるため音はうるさいです。ハンドガンが「バーン」という音なら、こちらは「ズゴーン」という感じでしょうか。
しかもフラッシュサプレッサーのせいで横にガスがでることから、横にいるとうるさいらしい。たしかに隣で撃っている人のはうるさかった。
Wikipedia - M4カービン
なお、当たり前ですが口径は5.56mmなので、9mmのパラベラム弾などより口径は小さいです。しかし、ライフル弾なので速度が全く違います。そして、速度がはるかに速いため銃創の様相が全然違います。しかも、現在のNATO弾のSS109は弾丸が横転するようにできており、さらに殺傷力が強いらしいです。
このあたりのことは知識としては知っていましたが、実際に撃って意味がわかりました。銃声が全く違うのです。
4.H&K MP5
MP5です。ヘッケラーコック社のポピュラーなサブマシンガンです。クローズドボルトを採用しており精度が高いとか。たしかにセミオートではよくあたるようです。
しかし、フルオートこそこのツアーのポイントでしょう。ネバダ州ではフルオートが合法なのです。
6発ほどフルオートで撃ちましたが、最初の1発はともかくその後は結構散ります。そもそもフルオートは正確に撃つためのモードではないので問題はないのでしょう。
ダダダダッと撃つのはなかなか気持ちよいですが、私の趣味ではないのでこれくらいにします。
ちなみに、コッキングのときにジャムりやすいのが弱点らしく、目の前でジャムの実演をしてもらいました。要するに、故意にジャムらせることができるほどなりやすいということのようです。
Wikipedia - MP5
5.レミントンM700
それでは今回のメインである、スナイパーライフルです。レミントン社のM700というモデルで、アメリカ陸軍にはM24としてカスタムモデルが採用されています。308ウインチェスター弾(7.62mm NATO正式弾)を使用し、フローティングバレルのものです。ボルトアクションですが、マガジンには4発入ります。チャンバーに1発入るので、5発装填できるともいえるでしょう。
再掲ですが、レミントンM700です。
当然わたしは銃を撃つのは初めてであり、ライフルには触るのも初めてです。モデルガンには興味はなく、サバイバルゲーム系は大嫌いなのでM700 に似たような物に触ったことさえもありません。その状態での感想です。
まず200ヤード先のマンターゲットを狙いましたが、余裕であたります。全部あたるので面白くないくらいです。鉄製のターゲットなのであたったときにはガアーンと音が響きますが、少し遅れます。ズドーン・・ガアーンという感じです。これは気持ちいいです。
次は200ヤード先の直径10cmくらいのクレーを狙います。これも2-3発に1発はあたります。しかも、外れたときも数センチ外れているだけとか、そのようなレベルです。
ゼロインをどのような距離でしているのかは聞きませんでしたが、たぶん200ydにしてあるのでしょう。真ん中を狙えとしか言われませんでした。
なお、射撃時に銃は跳ね上がるためスコープでは弾着の確認はできません。だれかに横で見ていてもらう必要があります。本物のスナイパーと同じシステムですね。
繰り返しますが私はまったくの素人であり、10分ほどインストラクションを受けただけにもかかわらず、ここまであたるわけです。スナイパーライフルの精度というのはすごいものだということを実感しました。1ヶ月ほどきちんと訓練したら300ヤードなどでの狙撃は問題なくできるようになるのではないかと思いました。
音は思ったほどうるさくはありませんでした。また反動に関しても銃自体の重量のせいか思ったほどでもないです。ただし、スコープごとライフルが後退してきてメガネに当たることがありました。少し痛いかも。
Wikipedia - レミントンM700
このように今回は日本でできない貴重な経験をさせてもらいました。
このデザートシューティングツアーは大々的な広告はしていないそうです。基本的にはネットのみでの宣伝ですが、わざとそうしているそうです。
射撃場への送迎の際にいろいろ話をしましたが、これを主催しておられる日本人の方(NRAのインストラクター)は非常に真面目にやっておられます。
じゃんじゃん撃つというツアーでは決してなく、銃の扱い、安全に対する注意などを丁寧に教えてくれます。非常に時間と手間がかかっているツアーです。たしかに料金はやや高めなのですが、その価値は十分にあります。
ただし、本当に銃が好きな人でなければ真価はわからないかも。ただ試しに銃を撃ってみたいというだけなら、もったいないでしょう。
明らかにそういう人向けのツアーではありません。それはページをよく読んでいただけるとわかると思います。
個人的には非常に真面目で貴重なツアーだと感じました。銃が本当に好きな人に特にお勧めします。
2021-01-14 00:38
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